生理のお悩み
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生理のお悩み
平均的に10歳代の前半から始まり、50歳代の前半ごろまで女性に訪れる生理は、ホルモンのバランスを微妙に変化させることによって、様々な女性特有の症状を生じさせます。ひどい生理痛で日常生活に影響がおよぶ月経困難症、生理前になると不快な症状に悩まされる月経前症候群(PMS)や月経前不快気分障害(PMDD)などが代表的な例です。中には重篤な疾患の症状もありますので、当院までご相談ください。プライバシーに配慮した院内づくりに努めております。
※当院はプライバシーに配慮し、女性だけの待合室を用意しております。
月経以外に性器から出血することを不正性器出血といいます。比較的新しい血液は赤色ですが、古くなると血液は茶色くなってきます。微量の出血では黄色の場合もあります。病気ではないこともありますが、重大な病気のサインとしても現れることがありますので注意が必要です。
不正出血の原因には、炎症によるもの(病原菌感染、子宮内膜炎、萎縮性腟炎など)、ホルモン異常によるもの、良性の腫瘍(子宮頸部・内膜のポリープ、子宮筋腫など)、悪性腫瘍(子宮頸がん、子宮体がん、卵巣腫瘍、子宮肉腫、腟がん)、妊娠に関連するものがあります。
このように不正出血を起こす原因は数多く、疑われる疾患や症状によって検査も様々です。不正出血を繰り返す場合は初期の病気が潜んでいることもありますので、受診して検査を受けることが大切です。
月経に伴って起こる病的な症状で、疾患があることで起こる器質性月経困難症と、原因となる疾患がない機能性月経困難症があります。器質性月経困難症は、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症、子宮の形の異常などの病気が原因となります。機能性月経困難症は、月経の血液を排出する際に子宮が収縮しすぎてしまうことや、頸管(子宮の出口)が狭いことが主な原因です。多くの月経困難症がこれに該当します。症状で最も多いものは月経時の痛みで、腹痛や腰痛のほか、肛門周囲に痛みを感じることもあります。
月経前、3~10日の間に起こる心身の様々な不快症状で、月経開始とともに軽快・消失します。身体的症状としては腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、お腹の張り、乳房の張りなどがあります。精神的症状としては情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害、倦怠感などがあります。月経前に毎月出現し、月経開始後に緩和することが特徴であるため、診断ではまず出現症状を記録し、月経周期との関連を確認します。また、症状が似ている月経前不快気分障害(PMDD)や精神神経疾患でないことを確認します。治療は必要に応じて、ホルモン剤や漢方薬等を用います。
月経に伴う痛みは個人差があります。同じ人においても、痛い月と痛くない月があります。その他、大人になるにつれて痛みが軽くなってくる場合や、またその逆の場合もあります。
生理痛の原因として、ストレス、月経に対する不安や緊張などの精神的な要因、子宮内膜でつくられるホルモンの影響、子宮内膜症や子宮筋腫などの子宮・卵巣の病気によるものなどがあります。ホルモンが原因となっている場合には、痛み止めや低用量ピル、漢方薬などを使用し、症状を緩和させます。子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が原因となっている場合は、薬による治療の他、手術が必要となる場合もあります。
また、現時点で子宮内膜症と診断されなくても、生理痛を放置すると子宮内膜症に進展することがわかっていますので、生理痛がある場合には、遠慮なくご相談ください。
本来、子宮の内側にあるべき子宮内膜またはそれに似た組織が、何らかの原因で子宮の内側以外の場所で発生してしまうのが子宮内膜症です。子宮内膜症は女性ホルモンの影響で進行し、近年の晩産化・少産化に伴う一生の月経回数の増加によって発症率も増えています。
大丈夫だろうとご自身で判断せずに、一度ご相談いただき、検査を受けることをおすすめします。
自分の経血量が多いか少ないかは気になるところですが、とても個人差があります。また、同じ人でも、そのときのホルモン状態によって、経血量が大きく違ってくることもあります。
量が多いという人は、貧血に十分に気をつけることが大切です。貧血になると、カラダがだるく疲れやすくなり、耳鳴り、動悸(どうき)、息切れ、めまいなどを引き起こしますが、毎月少しずつ貧血が進行した場合には自覚症状が乏しいこともあります。
月経量が多いかたはまず採血で貧血の有無をチェックします。貧血のある方には鉄剤や止血剤を投与し、貧血を改善しながら、低用量ピルでホルモンのバランスを整え、月経量を調整します。